【レビュー】Campfire Audio COMET|ORION、Neptuneとの比較

イヤホン

Campfire Audio COMETを半年ほど使ってみた『水色パンダさん』(49歳/男性)に実際の使用感や特徴などをインタビューしました。

Campfire Audio COMET

この記事は以下のような内容を知ることができます。

  • すでに所有しているORIONと、ANDROMEDAとの比較も紹介!
  • COMETは今までのCampfire Audioのデザインと全く異なる!筐体の形状や素材は、音質にも影響を及ぼす!
  • 外観は加工も含めて立体的に造形され、加工精度が高い!価格以上に高級感があった!
  • COMETの音は、柔らかく暖色系の音質で、ORIONとはかなり異なる!音の広がりはORIONとNeptuneの中間ぐらい。総じて良バランスで聴きやすいイヤホンだ!
  • 【ここ気になる!】リモコン付きのケーブルは要らないので、その分ケーブルグレードを上げてくれれば文句はなし!

実際購入して良かった点、悪かった点など、伺っていますので、ぜひ参考にしてくださいね。

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Campfire Audio COMETを購入しようと思ったきっかけは?

まず、前回のqdcと同様なのですが、Campfire Audioというメーカーが個人的に好きだったということがあります。

Campfire Audio のイヤホンは、前回比較対象として紹介したORIONと、もう一つANDROMEDAをすでに持っており、両方とも大変気に入っております。

そのCampfire Audioが、従来機とは異なる素材・デザインのエントリー機を出してきたので、興味を持って購入しました。

Campfire Audio COMETをどのようにして知りましたか?

ネット上のオーディオ関係のウェブサイトやショップの情報で新製品が出ることを知りました。

Campfire Audioのイヤホンはそれまで大きく2系統の筐体デザインを展開していましたが、今回はそれまでとは全く異なるデザインで、素材も変えてきたので、その辺りが話題になっていました。

筐体の形状や素材は、見た目や装着感だけでなく音質にも影響を及ぼすので、どんな音に仕上がっているのか興味を持ちました。

Campfire Audio COMETを買う際に重要視したポイントとは?

Campfire Audioなので音がいいことは間違いないと思っているのですが、あとは、自分の好みと合うかどうかや、装着感が合うかどうか、またすでに所有しているイヤホンと使い分けができるかどうかといったところがポイントでした。

もちろん価格的に、購入可能でなければなりません。(ORION、Neptuneと同じような仕様、価格帯のものをすでに持っているので、今回は安く中古で手に入れました)

購入に迷ったイヤホンは?

購入に迷ったイヤホンは以下の商品です。

final audio design E5000

final audio design E4000

特に比較したものはありませんが、final audioから、同価格帯でE5000/4000が発売されて、非常に評価が高かったので、少しだけ迷いました。

E5000/4000は好評だったE3000/2000の上位機種でダイナミックドライバー機です。一方、COMETはシングルBAであり、ドライバーが全く違うのですが、価格帯とサイズ感がよく似ています。

重視したポイントとしてあげられるのは、

  1. ampfire Audioの新世代の製品であること
  2. 音質
  3. デザイン
  4. 価格

となります。

1については、先に書いたように私が個人的にCampfire Audioというメーカーを気に入っており、新しい機種の音に興味があったので、購入動機としては十分でした。

2については、軽く店頭で試聴してみた際には、普通にいいなという感じでした。先程あげたE5000/4000の二機種も試聴してみましたが、いいのだけれども、自分の好みから少し外れると感じました。E5000は暖色系で柔らかい音、E4000はタイトでメリハリのある音という印象でした。

E4000の音はポップスやロック似合う感じで割と好みでしたが、すでに所有しているものと音傾向が被ります。また、E5000は個人的に低音の量が多すぎるように感じました。実際には、E5000は非常に評価が高いモデルです。

じっくり聞き込めば良さが感じられるかもしれません。店頭での短時間の試聴でモデルの本質をつかみきれないのは、自分の耳がまだまだ未熟ということだなと感じた次第です。(話が逸れますが、後日私も初final audioとなるMakeシリーズを手に入れたのですが、流石に良いなと感心させられました)

3については、Campfire Audioのデビュー作(ORIONもその一つです)は、角ばったアルミ筐体をビス留めしたメカメカしい外観が印象的で、当時その見た目に魅了されてしまい無理して手に入れたということがあったのですが、今回のCOMETはステンレス素材で全くデザインを変えてきました。

鏡面仕上げで安っぽさは全くないのですが、正直なところ個人的にはあまりかっこが良いとは思いませんでした。でも、わざわざ変えるからには何かあるだろうといった期待はありました。

4については、日本での販売価格約2.7万円はCampfire Audioのエントリーモデルとしては手頃な値段と言えると思います。 上記以外に、もともと所有していたORIONに加えNeptuneを手に入れて、シングルBAの音が自然でいいと思えていたので、この新しいシングルBA機の音はどうなのだろうかという興味が強くありました。

前回は、ORIONとNeptuneを比較しながら書いていきましたが、今回はこれら2機種との違いにも触れたいと思います。

Campfire Audio COMETの特徴、性能

イヤホン筐体:ステンレススチール筐体
ドライバー:バランスド ・ アーマチュア型(BA 型)
ドライバー構成:1 ドライバー(特注のフルレンジ BA ドライバー)
周波数特性:10Hz – 19kHz
入力感度:97dB
インピーダンス:48Ω
採用技術:T.A.E.C.(Tuned Acoustic Expansion Chamber)
ケーブル長:約 126cm
イヤホン端子:ベリリウム銅加工された MMCX 端子
入力端子:3.5mm ステレオミニプラグ

付属品:ALO audio 製 Litz Copper Earphone Cable(リモートコントロール ・ マイク付き)
Campfire Audio Black Textured Earphone Case
イヤーチップ(シリコン , フォーム)
クリーニングツール
保証書(1 年間)

筐体はステンレス素材をCNC加工したもので鏡面仕上げが施されています。NeptuneのようなIEMタイプではなく、装着方法もそのまま耳孔に挿入するのが基本のタイプです。(2018/05/23発売)

ORION、Neptuneと同様に、BAドライバーを一つ積んでいます。BAドライバー一つで低音から高音まで再生する(フルレンジと言います)ので、どうしても上下の伸びには限界があると思いますが、その分自然な音が期待できます。

メーカーの説明によると、筐体内の空間を利用した音響的なチューニングを施すことで、低音の響きや高音の特性を改善しているとのことです。

こちらもNeptuneと同様に、スマートフォン直差しで使用することが想定されていて、ケーブルがリモコン付きとなっています。入門機としての利便性が優先されているのだと思います。

Campfire Audioの代表者であるケン・ボール氏は、ケーブルメーカーのALO Audioの代表者でもあり、Campfire AudioのイヤホンにはALO Audioのケーブルが付属しますが、モデル毎に異なる仕様となっており、ケーブルを含めて音作りがされていると言われています。

MMCX端子でケーブル交換は可能ですが、他のケーブルに交換することが必ずしも音質に良い変化をもたらすとは限らないと思います。(ORION、ANDROMEDAでの経験によります)

Campfire Audio COMETのメリット

購入後半年以上経っています。

まず外観ですが、イヤホンとして個性的ではあると思います。finalのEシリーズのようにシンプルな円筒形ではなく、意外に複雑な形状をしており、ロゴも含めて立体的に造形されていて加工精度の高さをうかがわせます。

初めは個人的にはあまりかっこいいとは思わなかったのですが、よく見ると凝った作りであり、鏡面仕上げも含め、価格には見合わない高級感を備えていると感じます。

イヤーピースを外してみるとイヤホンの先端部分(音が出る部分)は昔の車のラジエーターグリルのようになっています。私は他にこのような形状のイヤホンは見たことがない(Campfire Audioの上位機種以外は)のですが、これもなにか音作りに関係しているのでしょうか。

基本的には耳孔にそのまま挿入し、外側にケーブルを自然に垂らす形になります。MMCX端子が採用されていてケーブル交換が可能ですが、その接続部が斜めになっていて、ケーブルが自然に斜め下側に流れるように配慮されているようです。

シュアー掛け(耳掛け)も一応できないことはないようですが、私の場合は、ケーブルに引っ張られてイヤホンの向きが耳孔の方向と変わってしまい、うまくいきませんでした。

耳にそのまま差し込む場合は、先端のイヤーピースでイヤホンを支えることになります。ステンレス筐体なのでイヤホンの自重により、うまく装着できなかったりしないか気になっていましたが、意外に軽く問題なく装着できます。

しっかり装着するためにも、また音響的にもイヤーピースが耳孔にフィットすることが重要ですが、私の場合は大きめのイヤーピースが適しているようです。人によっては小さめのイヤーピースで奥まで入れるほうがいい場合もあるかもしれません。

私は今回はSednafitというイヤーピースを選択しましたが、材質が割とざらっとしており耳孔内の皮膚にフィットして快適に装着できています。 Campfire Audioの場合、ケーブルは上記のように各モデルに合わせたものが付属しますが、COMETでは純銅線のものが付属します。

黒い被覆の細身のケーブルでしなやかで絡みにくく、タッチノイズもほとんど気になりません。 耳に差し込むだけというのは付け外しが楽です。

外出時にちょっと電車のアナウンスを聞きたいなどという場合にも、取ったり付けたりが簡単にできる、些細なことですが、日常の使い勝手上案外重要です。(シュアー掛けだと、その辺りが煩わしく感じてしまいます)

音質は、初めて聴いた時かなり意外に感じました。ORIONは同じ1BA機でも、伸びる高音と透明感のある澄んだ中高音が特徴の硬質な音で、どちらかというとBAドライバーらしい音と感じられるものでした。

しかし、COMETの音は、柔らかく暖色系の音質で、ORIONとはかなり異なる傾向であったからです。低音の量はそれなりに出ていて、柔らかく空気感が感じられます。

BA型らしいタイトな低音とも違うし、ダイナミック型らしい響きの広がる感じとも違う独特の雰囲気があるように感じられます。

音の広がりはORIONとNeptuneの中間ぐらい。低音はORIONよりは出ていますが、中高音を邪魔することはありません。ボーカルは近く感じます。

高音は角が丸く刺さりはないけれども適度にキラキラした感じが再現できていると思います。解像度の高さはあまり感じませんが、音楽の雰囲気はよく伝わります。

音数の多いオーケストラ曲などよりは、ボーカルやバンドサウンドがあっていると思いますが、総じて良バランスで聴きやすいイヤホンだと感じています。

Campfire Audio COMETのデメリット

好きで手に入れているものなので、デメリットはあまり感じません。最初はちょっと意外に感じた音ですが、疲労感なく長時間聴くにはいいですね。

それに他のモデルと違う部分はこのモデルの個性と考えられ使い分けができるということでメリットと感じています。

日々使っていても、音質的には私の好みの範疇から外れるものではありませんでした。個人的に、リモンコンは無しでいいのでケーブルのグレードを上げてくれれば文句はありません。

Campfire Audio COMETの総合評価

私にとって同価格帯で三つ目のシングルBA機のCOMETですが、音質傾向が想像と全く異なるのには驚きました。

Neptuneよりもさらに聴きやすくリラックスした音で、三機種の中では最もバランスが取れているように感じます。

性能の良いDAPを使用すれば、それだけよい音が楽しめます。シンプルであることの良さを、筐体も含めた音響設計で引き出した機種であると思います。

もちろん価格なり、仕様なりの限界はありますが、オールラウンドに様々なジャンルの音楽を楽しめると思います。

一方で装着感も含めて、スマホで動画を少しよい音で視聴したいなどの用途でカジュアルに使うことができるのもよいところです。気を使うのは、鏡面仕上げに傷がつかないように、というところぐらいでしょうか。

Campfire Audio COMET

Campfire Audio COMETの口コミ・評判は?

Campfire Audio COMETのネットでの評判を調べてみました。以下、良い口コミ、悪い・要望などの口コミをどうぞ。

良い感想や効果があった口コミ

  • 購入して半年が経ちました。音質はダメなところはなく、低域、中域、高域とすべからく高いレベルでまとまっています。特に高域は「T.A.E.C.」技術によっての伸びが素晴らしい。
  • バランスの優れているイヤホンです。かといって退屈でもなくBAドライバーの力をしっかり引き出して聴いていて楽しいです。
  • 外観の高級感がすごい。削り出しのスチールが美しく、所有欲求を満たします。

悪い感想や要望などの口コミ

  • 耳掛け用のケーブルがないので、耳掛け装着は外れやすいです。
  • 他のBAイヤホンと比べると、若干音が漏れやすい。

Twitterの評判

Campfire Audio COMETの購入を考えている人へアドバイス

シングルBAの特徴、メリット・デメリットについては、前回のNeptuneで書いたことと同様です。

シンプルであることの良さは確実にあると思いますので、あとは、仕様のことはあまり考えず、音を聴いて気にいるかどうかで判断できると思います。

先に書いたことでもあるのですが、個人の好みがあるので試聴ができればそれが一番いいと思いますが、短時間の試聴だったり店頭で立ちっぱなしで疲れていたりすると、あまりよく聴き込めないということはあります。

どうしても派手な音、特徴的な音に気を取られてしまったりします。 しかし、現在、2万円代から3万円代の価格帯には、シングルBA、2〜3BA、シングルダイナミック、ハイブリッドなど色々なタイプのイヤホンが出ていて、評価が高いものも多く充実していると思います。

この価格帯でレビューなどで一定の評価があるものは、好き嫌いは別として、音質的にはかなりレベルが高いと考えていいと思います。

どれを選んでも失敗ということはないでしょう。個人的には、バスレフ方式のスピーカーのように、筐体の響きや筐体内部での空気の動きなどに着目してチューニングしている機種が出てきているのが面白いと思っています。

それから、イヤーピースについては特に気を使っていただいたほうが良いと思います。イヤホンが本来の装着感と音質を発揮するために非常に重要な要素です。

店頭の試聴機についているのはほぼMサイズがついていますが、当然合わない方もいらっしゃいますので、ご自分の適合サイズを把握した上で、そのサイズのイヤーピースに交換してもらいましょう。

私は自分が気に入っているイヤーピースを複数持ち歩いていて、試聴の際には店員さんに断って自分のものに交換しています。

私は現在、イヤホンによって大雑把に7種類程度のイヤーピースを使い分けています。それくらいこだわるべきところだと思います。

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■この記事の担当
ヒデ

libloomスタッフのヒデです。43歳で奥さんと3人の子供と暮らしています。家電やスマホ用ガジェットなど大好きで、「libloomレビュワー」さんのインタビューも僕が担当しております。

近々、新築を建てる予定でして、そのタイミングで電化製品などおおよそ買い替えるつもりでいますので、libloomでも僕が実際に購入した商品をレビューしていきますよ!

libloomのレビューはガチです。実際購入した方の情報を正確にお伝えすることを心がけています。今後ともlibloomをよろしくお願いします。

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