家読歴3年。家読の魅力にハマっている読書大好き『佐藤恵理子』(女性/34歳)です。
家読という言葉をご存じですか?家読というのは、家庭での読書を通じたコミュニケーションとして推奨されている取り組みです。
読書は私たちの想像力を豊かにし、感動や知識など様々なものを与えてくれます。また自分とは異なる考え方に触れることで、生き方の土台を作ってくれると私は思うのです。
実際に小学生の息子を持つ私が、家読の魅力とおすすめの本を紹介いたします。親子のコミュニケーションとしてはもちろん、長期休みの課題などにも活用してみて下さいね。
そもそも家読とは
家読とは家族で1冊の本を読み、その感想を共有しあうことです。そのことにより、子供の読書への関心が深まり、家族とのコミュニケーションも図ることができます。
家読のルール
家読に特別なルールはありません。読む本は自由です。家読で重要なのは、本を通して家族と関わりあうこと。読後にお互いが感想を語り合うというコミュケーションが目的です。もちろんその家族は、父母はもちろん祖父母もOK。兄弟で読みあうのも、なかなか面白いでしょう。
本選びのポイント
本選びにルールはなし!!
様々なジャンルから好きな本を選ぶことができます。中でも絵本は読む年代によって様々な意見を交わすことができでおすすめです。
注意ポイント
基本的にはルールのない本選びですが、我が家では漫画はNGにしています。また「ミッケ」や「ウォーリーをさがせ」などは、不向きな本だと思います。でもこれらの本は、コミュニケーションには最適ですよね。いつも家族で夢中になって探しています。
私の独断!家読におすすめの本
すてきな三にんぐみ
多くの方が読んだことはある、とにかくメジャーな作品です。私自身も小さなころから何回も読んでいます。黒と薄い青のコントラストが美しいイラスト、また小気味の良い言葉も読みやすいセンスが溢れる絵本です。しかし、何度読んでも心にグッと迫るものがあります。世代を超えて楽しめる名作の一つでしょう。
すてきな三にんぐみ
百万回生きたねこ
こちらも不朽の名作です。幼い頃はこの本の意味があまりわかっていませんでした、しかし今読むと涙をこらえることができません。悲しみ・愛しさ・虚しさという様々な感情が押し寄せてきます。難しい内容の本ですが、9歳の息子も今ではきちんと内容を理解しているよう。個々に様々な想いを抱ける本なので、家読にはおすすめの一冊だと思います。
百万回生きたねこ
どろぼうがっこう
我が家の息子がもう5年以上ハマっている本です。セリフの内容もほとんど覚えているのにも関わらず、定期的に読んではクスクス笑っています。私自身も何度読んでもクスッとしてしまう一冊です。確実に悪い奴らなのに憎めないキャラクター達や、ユニークなストーリー展開が多くの子供たちの心を掴んで離さないのだと思います。ちなみに現在4歳の甥っ子に貸しているため、我が家にはありません。
どろぼうがっこう
じごくのそうべい
(写真5)
こちらは少しイラストに好き嫌いが分かれる絵本でしょう。また文章も関西弁の言い回しが多いため、小さなお子さんには少し分かりづらいかもしれません。しかし、この世界観が私は大好き!題名通りに地獄の話ですが、終始ユーモラスにストーリーが展開されていきます。この絵本と併せて地獄関連の絵本をセットで読むのもおすすめです。
じごくのそうべい
おおきな木
後世に語り継ぎたい素晴らしい名作です。この本の醍醐味は、やはり年代によって抱く感情が異なるということ。まさに家読の醍醐味を実感できる一冊です。私が子供をお腹に宿した際に、真っ先に購入したのがこの本でした。無償の愛を深々と伝えてくれる一冊です。時と共に変化し、正解のない愛というものを考えさせられます。
おおきな木
その他
本当に絵本が大好きなので、他にも紹介したい絵本は山ほどあります。しかし今回は小学校低学年でも理解できる内容の絵本を選んでみました。
また家読には図鑑もとてもおすすめです。図鑑は内容量が多いため、パラパラとめくり当たったところを熟読するようにしたりしています。大人気のMAPSや生物図鑑も楽しいですよ。(写真11)(写真10)(写真12)
マップス
ゆるゆる危険生物図鑑
ゆるゆる深海生物図鑑
私の家読との出会い
私が暮らす北海道では、「朝読・家読運動」というものを、教育委員会が推進しています。また息子の小学校では年間予定として、全学年に「家読週間」という読書推進期間も設けられているのです。
息子が1年生の時に始めたこの習慣ですが、今ではすっかりハマっています。ただ本を読むのはもったいない。せっかく読むなら、家読として取り入れてみるのがおすすめです。
※この「家読週間」は強制的なものではなく、参加は自由です。また冊数なども特に決まりはありません。
家読の魅力
私にように読書好きな方の中には、自ら読書日記をつけている方もいらっしゃるでしょう。また中には、書評としてブログなどで発信している方もいるかもしれません。
しかしそれはあくまでも、個人の感想です。この家読は他の家族と感想を共有することでその本の新たな魅力を発見することができます。また自分とは異なる感想や意見を感じることもできるのです。
今回紹介した5冊は、我が家でずっと読み継がれている大事な本たちです。1年おき位に読み、互いに感想文を書いたりしてコミュニケーションを図っています。このことは、個人の語彙力やコミュニケーション能力を高めてくれると私は思うのです。
また、個人のその時の状況や息子の成長によっても感想に違いは出るでしょう。でもそれをお互いに共有し合えるのが、家読の醍醐味なのではないでしょうか。特に、小学校1年生から小学校3年生にかけての息子の精神的な成長を、この家読でとても実感することができました。
※今では、短い感想をノートに書きあっています。いつまでこのノートが続くかなーと思いますが、忙しい合間にこのような交流が持てるとほっこりしますよ。
1週間のうちの30分の家読
家読の魅力に夢中な我が家ですが、家読の時間は土曜日の朝の8時から8時半という30分間を利用しています。また、もちろん毎回全ての本を購入しているわけではありません。定期的に図書館を利用していますし、地域のバザーやリサイクルショップもよく通っています。
今やインターネットは、あらゆる娯楽や情報を瞬時に私たちに与えてくれます。もちろん私もその恩恵を受け、現在暮らしているのは事実です。
しかし、読書にはインターネットと異なる魅力があります。今後どんどん技術が進み、読書の形態や環境は大きく変化することでしょう。しかし、だからこそ読書の大切さを見つめなおしたいと、読書好きな私は思うのです。
それぞれの家庭にマッチした形で、気軽に家読週間を取り入れてみて下さい。