ワイヤーロックは価格が手頃で軽量、使いやすいため人気がありますが、セキュリティ面では大きなリスクが伴います。多くの場合、自転車店で簡単に見つけることができ、購入も便利です。
しかし、購入の際に理解しておく必要があるのですが、自転車を盗もうと思っている輩にとっては非常に脆弱な鍵であるということを理解しましょう。
このワイヤーロックは、市販のニッパーだけで簡単に切断可能です。特に100均のニッパーであっても切断できます。(ワイヤーロックの太さにもよりますが。)
たとえば、ポケットサイズの小型ボルトクリッパーを持っていれば、秒で切断できてしまいます。安いワイヤーロックだけでなく、1万円程度の高価なものでも容易に切断されてしまいます。
価格が高ければ安全というわけではなく、その実力は思っているほどではありません。
以下の動画でも実験していますが、本当に簡単に切断されています。
動画内では、市販の一般的なニッパーを使って、かなり太いワイヤーロックを切断しています。数分で簡単に切れてしまうのを見ると、その脆弱性に驚かされます。
家庭に一般的にあるニッパーでさえこれほど簡単に切れてしまうため、これは大きな問題です。さらに、ボルトクリッパーを使用すれば、数秒で切断することが可能です。
タイトルには盗み方と記載されていますが、これはジョークです。しかし、ビデオを見るとワイヤーロックがいかに容易に壊されるかが理解できます。
実際、当サイトでの評価でもワイヤーロックは常に低い評価を受けています。試しに一度見てみる価値はあります。特に、高価な自転車や人気の自転車をお持ちの方は、より安全な鍵への買い替えを早急におすすめします。
ワイヤーロックは無駄なのか?買わない方がいいのか?
自転車の防犯としてワイヤーロックは一般的に広く販売されています。100均でも取り扱われ、ホムセンや通販でもいろんなワイヤーロックが販売されていますが、その強度はさほど変わりません。
では、このワイヤーロックは買ってはいけないのか?無駄なのか?ということになりますが、そうではないと僕は思います。
ワイヤーロックはある程度は防犯の抑止にはなるからです。
自転車を盗む奴の心理・シチュエーション
自転車を盗む行為はしばしば突発的に行われるものです。通勤、通学、買い物などで日常的に自転車を使用する人々にとって、自転車盗難は大きな悩みです。実際、日本は治安が良い国とされていますが、自転車の盗難件数は依然として高く、2022年には約12万8,883件の盗難が確認されており、この数は捕まえられた犯人の数と比べるとかなり多いです。
自転車盗難が多い理由の一つに、盗難が計画的でなく、ほんの瞬間の判断で行われることが多い点があります。このような突発的な盗難の場合、たとえ防犯性能が低くてもワイヤーロックがあるだけである程度の抑止効果が期待できます。例えば、駅や商業施設の駐輪場では、鍵がかかっている自転車よりも全く施錠されていない自転車の方がはるかに盗まれやすいのです。
例えば、以下のXの投稿のように、本当に突発的に盗む奴は多いのです。
リプありがとうございます。盗んだ理由が帰り歩くのが面倒になったから、だそうで。捕まった理由が、一月だか二月後、盗んだ場所に戻した(防犯カメラの真正面)ことって辺りで、かんがえなしなんだろうなと呆れましたね。それでも手堅く請求できるのは、自転車代だけというあたり、盗まれ損ですね。
— yeats (@yeatsnek) August 14, 2019
つまり、ワイヤーロックは使いようです。
例えば、高価な自転車やブランド物の自転車は、転売目的で計画的に狙われることがあります。このような場合は、より強固な鍵や複数の鍵を使用する、または自転車をより安全な場所に保管するなどの対策が必要です。さすがにワイヤーロックでは盗まれる確率がグン上がります。
自転車が盗まれやすい場所とワイヤーロックが無意味になりやすいケース
自転車盗難が発生しやすい場所は、自宅の近くや人目が少ない場所です。特に共同住宅の低階層部や外から見えにくい場所は、盗難の温床になりやすいため、しっかりとした施錠が求められます。
また、狙われやすい自転車の種類としては、簡単に売りさばける高価な車種や人気ブランドの自転車があります。
こういった場所に駐車してある自転車を盗む奴は、あきらかに盗むために侵入しているわけですから、盗むための道具を準備している確率が高く、相当防犯の高い対策を施しておかないと盗まれます。
それこそワイヤーロックで防犯対策をしておくなんて論外です。
長男の自転車が、藤沢市の湘南モールFILLで盗まれました。XDS XJ-glosslineです。2020年1月10日の18時頃~20時頃に盗まれたと思われます。ワイヤーロックが切断されて無残に落ちていました。他の自転車のも落ちていたようです。
2019年3月の購入なので、まだ1年たっていないのに。悔しい。#拡散希望 pic.twitter.com/5vHbWuHt24— いずわた🇯🇵 (@izu_wata) January 10, 2020
まとめ
ワイヤーロックは防犯性能が低すぎて話にならないといった人が散見されますが、そんなことはなくどこに使うかになります。
逆に通勤・通学などの自転車に極太のチェーンロックなどを携帯なんてしたら、重くて大変です。それは利便性の観点からかなり過剰な防犯対策と言わざるを得ません。
チェーンロックくそ重いんだが…
— タヒ去 (@ffo_kxxf) December 14, 2016
通勤・通学であるなら、駐車する場所にもよりますが、盗もうと思って盗む輩に会う確率は低いので、抑止の目的でワイヤーロックで問題ないでしょう。
簡単に携帯できて、便利に自転車の盗難を防ぐという意味では十分価値があります。
それでも、心配な方は携帯も比較的楽で、強度も高いブレードロックはオススメです。
「4桁ダイヤル式ブレードロック」は、鍵不要で持ち運びが便利な自転車用ロックです。厚さ6.8mmの高強度合金製ブレードが耐切断性を高め、85cmの長さでしっかりと地球ロックが可能。折り畳み式でコンパクトに収納でき、専用ホルダー付きで重量は805gとなっています。自由に設定可能な4桁のダイヤルロックはキーの持ち運びが不要で、使い勝手も良いです。
ワイヤーロックはシチュエーションを加味して、賢く使ってくださいね。