炭ストーブを試したいなら練炭コンロ｜炭・灯油・電気の比較｜おすすめコンロと燃料比較

冬の寒さを乗り越えるための暖房方法は数多くありますが、最近注目されているのが炭ストーブ。いろんなシチュエーションで炭ストーブを楽しんでいますね。

【簡易オガ炭ストーブの作り方】
用意するもの
・コールマン チャコールスターター
・オガ炭(炭が爆ぜない)
・ダッチオーブン8インチ用位の中網
・底に敷く鉄板 pic.twitter.com/8e14GI3CZL

— じゅん＠凸凹１号 (@evojun5) December 8, 2018

炭が本気になりました。炭とマイクロストーブの勝負は炭が優勢になってきました。臭いのも軽減されつつあります。 pic.twitter.com/JEt9DfcYuf

— りるびわ~くす (@GrooveStove) December 18, 2022

我が家の冬は焚き火ではなく炭ストーブです(^^)
焚べずに安定した火力で暖かいです! pic.twitter.com/MYA9am2Rm7

— mytle@キャンプ、車中泊、釣り、廃墟・廃道探索 (@skmytle) December 30, 2022

しかし、今回の記事では、初めての方にオススメしたいのが「練炭コンロ」です。

なぜ今、練炭コンロが注目されているのでしょうか？エネルギー資源の高騰や災害時のリスクの増大など、さまざまな背景があります。

この記事では、練炭コンロの魅力や、炭・灯油・電気の比較、さらにはおすすめのコンロや燃料について詳しく解説していきます。冬の暖房選びに迷っている方は、ぜひ参考にしてください。

現在のエネルギー資源の高騰や災害時の備え

近年、エネルギー資源の価格が急激に上昇しています。特に、原油や天然ガスの価格が高騰しており、これに伴い、家庭における負担も増していますね。

また、近年環境の変化から、夏は台風や豪雨など自然災害の増加で停電が多発し、冬は豪雪による影響も増しているように思います。

そして、日本における地震のリスクも高まっていて、生活基盤を電気だけに依存している生活に対して見直しせざるを得ないような状況になってきています。

このような背景から、家庭でのエネルギー消費を抑える方法や、コスパの良い暖房方法の選択が求められています。炭ストーブや練炭コンロは、その一つの選択肢として注目されているのです。

いざというときの備え、そして電気代の節約、さらには暖房環境の快適性も向上する可能性が高いです。

【考察】炭ストーブは良いのか？電気・灯油・炭とのコスパ＆燃料消費効率等の比較

まずは純粋に、発熱量に対して電気・灯油・炭のコストを計算してみます。

電気のコストと特性

• 発熱量: 電気ヒーターやエアコンの暖房機能は、1kWhあたりの発熱量が約3.6MJ。
• コスト: 平均的な電気料金は約27円/kWh（地域やプランによる）。
• 特性: 電気暖房は即座に暖かさを感じることができるが、電気代が高くなる傾向がある。

灯油のコストと特性

• 発熱量: 36.7MJ/L。
• コスト: 灯油の価格は変動が大きく、平均的には約150円/L。
• 特性: 石油ストーブは空間を効率的に暖めるが、臭いや煙が気になる場合がある。

炭のコストと特性

• 発熱量: 豆炭（練炭・オガ炭など）は約23.9MJ/kg。
• コスト: 豆炭の価格は約1000～2000円/5kg。（オガ炭は最安で1000円/5kgぐらい）
• 特性: 炭は直接物体を暖めるのが得意。燃焼時に遠赤外線を放出し、深く体を温める効果がある。また、炭の燃焼は自然な湿度を保ち、乾燥を防ぐ。

それぞれのエネルギー源で100MJを得るためのコストを計算してみますね。

1. 電気:

• 発熱量: 1kWh = 3.6MJ
• コスト: 27円/kWh

100MJを得るために必要なkWh = 100MJ ÷ 3.6MJ/kWh = 27.78kWh

コスト = 27.78kWh × 27円/kWh = 750.06円

2. 灯油:

• 発熱量: 1L = 36.7MJ
• コスト: 150円/L

100MJを得るために必要なL = 100MJ ÷ 36.7MJ/L = 2.72L

コスト = 2.72L × 150円/L = 408円

3. 豆炭（練炭・オガ炭）:

• 発熱量: 1kg = 23.9MJ
• コスト: 2000円/12kg (中間の価格を使用)

100MJを得るために必要なkg = 100MJ ÷ 23.9MJ/kg = 4.18kg

コスト = (2000円/12kg) × 4.18kg = 697.33円

電気・灯油・炭の100MJを得るためのコスト結果:

• 電気で100MJを得るためのコスト: 750.06円
• 灯油で100MJを得るためのコスト: 408円
• 豆炭で100MJを得るためのコスト: 697.33円

2023年9月の時点ですが、この計算で灯油が最もコスト効率が良いことがわかります。しかし、重要なのは燃料消費効率です。

上記の計算を踏まえて、燃料の消費効率や持続性、コスト効率を含めて判断します。

具体的には以下を考慮。

これらの要因を考慮することで、燃料の「燃料消費効率」や「エネルギー効率」という概念が形成されます。燃料消費効率は、特定の目的（この場合は暖房）のためにどれだけの燃料が必要か、またはどれだけの時間その燃料が持続するかを示す指標として使用されます。

1. 持続性:
   • 電気: 電気ヒーターやエアコンは即座に暖かさを感じることができますが、電源を切るとすぐに冷え始める傾向があります。
   • 灯油: 石油ストーブは一度暖まると、熱を長持ちさせることができます。しかし、灯油の臭いや煙が気になる場合があります。
   • 豆炭（練炭・オガ炭）: 炭は燃焼時に遠赤外線を放出し、深く体を温める効果があります。また、炭の燃焼は自然な湿度を保ち、乾燥を防ぐ。炭は一度燃え始めると、長時間熱を放出し続けることができます。（特に以下で紹介する練炭コンロであれば1回の成型炭で24時間燃焼し続けることも可能）
2. 効率性:
   • 炭の燃焼は、遠赤外線を放出するため、体を直接温める効果があります。これにより、部屋全体を均一に暖めることができる。
   • 炭は燃焼中に湿度を保つため、冬の乾燥した空気を和らげる効果もあります。
   • 炭は一酸化炭素が発生するためマメな換気は必要になります。
   • 炭ストーブは灯油、電気に比べて準備がかかります。ただし、一度起こした炭火を絶やさず維持する場合は、部屋が常時暖かくなるため快適性はアップします。
3. その他:
   • コスト効率: 上記の計算により、灯油が最もコスト効率が良いことがわかります。しかし、豆炭（オガ炭）は灯油に比べ少しコストがかかりますが、長時間の使用に適しており、特に冬の乾燥した時期には湿度を保つ効果もあります。
   • 健康面: 炭の遠赤外線は、体を深くから温める効果があります。これにより、体の深部まで温まり、冷え性の改善やリラックス効果が期待できます。
   • 環境面: 炭は再生可能な資源であり、燃焼時にはCO2を放出しますが、木が成長する過程でCO2を吸収するため、カーボンニュートラルと考えられます。
   • 有事の備え：大雨、大雪、地震など停電になった場合、どうにもなりません。炭とコンロが常備できていたら、炭ストーブとしてだけの機能ではなく、ちょっとした料理や冬場にお湯が沸かせることで体を拭いたりすることができます。何事にも代えられないライフラインを確保することに繋がります。

 炭を使った暖をとる方法とそのメリット・デメリット

炭を使った暖房方法にもいろんな方法があります。

それぞれの方法には、独自のメリットとデメリットが存在します。この章では、炭を中心とした暖房方法とその特徴について詳しく探っていきましょう。

炭ストーブ

メリット:

• 遠赤外線効果: 炭は燃焼時に遠赤外線を放出します。これにより、体の深部までしっかりと温めることができます。
• 湿度の保持: 炭の燃焼は自然な湿度を保つため、冬の乾燥を防ぐ効果があります。
• 持続性: 一度燃え始めると、長時間にわたって安定した暖かさを提供します。

デメリット:

• 点火の手間: 炭を燃やす際の点火には少し手間がかかることがあります。
• 煙や臭い: 炭を燃やすときに煙や特有の臭いが発生することがあります。
• 価格が高い：比較的高価になります。

薪ストーブ

メリット:

• 自然な暖かさ: 薪の燃焼から放たれる暖かさは、自然で心地よいものです。
• エコロジー: 再生可能な資源である薪を使用するため、環境にやさしい。

デメリット:

• 燃料の調達: 適切な薪を見つけるのは難しいことがあります。
• 煙や臭い: 炭同様、薪を燃やすときに煙や臭いが発生することがあります。
• 価格が高い：排煙設備も行うため、価格は高額です。
• 設置後の移動はできない：設置場所を決め、施工すると移動はできません。また撤去する場合は費用がかなりかさみます。

焚き火台

メリット:

• アウトドア感: 野外での使用に適しており、アウトドアの雰囲気を楽しむことができます。

デメリット:

• 燃費の悪さ: 焚き火台は開放的な構造のため、燃料の消費が早い傾向があります。

囲炉裏・火鉢

メリット:

• 伝統的な暖かさ: 日本の伝統的な暖房方法であり、特有の雰囲気を楽しむことができます。

デメリット:

• 開放型のデメリット: 炭や薪の燃焼による煙や臭い、火の取り扱いに注意が必要です。

イチオシは「練炭コンロ」

筆者が一番オススメしたいのが、練炭コンロがおすすめです。

練炭コンロは一見すると七輪と酷似していますが、上部に蓋があります。

この蓋があることで、炭の火を長く保つことができます。

火種を覆うような構造である炭ストーブや薪ストーブでも同じことなのですが、ストーブ自体が高価ですし、薪ストーブになると排煙設備の工事費も別途必要で、非常にコストがかかります。

練炭コンロの価格は3000～5000円程度とコストパフォーマンスにも優れていますので、まず炭で暖を取ってみようと考える「初めての方」には最適です。

また、炭の燃焼は、遠赤外線を放出するため、体の芯からじんわりと温めてくれます。そういった炭の暖房を体感してから、本格的に炭ストーブや薪ストーブなどのステップアップにつなげていけば失敗は少ないです。

炭の火を扱うことの共通にはなりますが、デメリット面としては換気が必要だったり、コンロ自体が熱くなるので、取り扱いや準備に若干の手間が必要なことです。

まずは、これらのデメリットも「練炭コンロ」を実際に使うことで十分経験することができます。

炭ストーブ、薪ストーブを将来的に考えている人に入門として「練炭コンロ」をお勧めする理由となります。

炭ストーブ初心者にオススメの練炭コンロ6選

このセクションでは、初心者に求めやすい、おススメの練炭コンロを6選ご紹介します。これらの選択肢を通じて、あなたの冬の生活がより快適に、そして暖かくなることを願っています。

その1：レンタンコンロ

項目	詳細
商品番号	000000131537
価格	2,980円 (送料無料)
ポイント	96ポイント (3.5倍)
サイズ	約22×22×26cm
本体重量	5.8kg
素材	珪藻土
型番	AHR7008
JANコード	4545244148942
代表カラー	レッド

その2：練炭コンロ 4号 【能登産珪藻土使用】

項目	詳細
商品番号	k-4996612008120
価格	6,040円 (送料無料)
ポイント	195ポイント (3.5倍)
サイズ	約径23×26cm
重量	約5000g
材質	能登産珪藻土
原産国	日本製

その3：コーナン オリジナル 練炭コンロ KHT23−4334

項目	詳細
商品番号	4522831904334
価格	2,728円 (送料660円)
ポイント	87ポイント (3.5倍)
サイズ	直径22×高さ25cm
材質	珪藻土
本体重量	7.5kg
単品重量	8kg
単品(箱）サイズ	25×25×28cm

その4：珪藻土100％ 練炭コンロ 4号サイズ

項目	詳細
ブランド	太成工業（株）
評価	4.3 (14個の評価)
価格	￥4,700
サイズ	直径22cm、高さ25cm前後
燃料	4号練炭
オプション	焼き物用の上つけカバー、網

その5：ミツウロコ 小型練炭コンロ

項目	詳細
ブランド	ノーブランド品
価格	￥6,980 (税込)
ポイント	70pt (1%)
燃料タイプ	炭
仕上げタイプ	ブラッシュド

その6：マミー軽量コンロ

項目	詳細
ブランド	内山産業
価格	￥9,400 (税込)
サイズ	ф225xH255
評価	3.5 (8個の評価)

マミー軽量コンロは、伝統的な練炭の火を使用して心と体を温めることができます。軽量なデザインで持ち運びやすく、多くのユーザーがその使いやすさを評価しています。耐久性もあり、長く使用することができます。また、分割払いのオプションもあり、実質年率0%のお得なプランで購入することができます。昔ながらの暖かみを感じることができるこのコンロは、冬の寒さを快適に過ごすための最適なアイテムです。

Amazon 練炭コンロの売れ筋を見る

楽天 練炭コンロの売れ筋を見る 

練炭コンロの燃料選び

練炭コンロを購入すると、専用の固形燃料を使うことが推奨されています。

ですが、必ずしもこの固形燃料を使う必要もなく、炭であれば基本何でも使用可能です。

実際、どういった炭を使うのが良いのでしょうか？

以下、一般的に使われる炭を比較表にしてみました。

種類	価格(1kgあたり)	火の付けやすさ	火起こし時間	持ち時間	メリット・デメリット
成形炭	500～1200円	◎	約1分	1.5～2時間	メリット: 臭いがあまり気にならない デメリット: やや火がつきにくい
オガ炭	150～300円	△	約25分	3～5時間	メリット: 臭いがあまり気にならない デメリット: やや火がつきにくい
豆炭	130～300円	◎	約15分	1.5～2時間	メリット: 安価で長時間燃焼 デメリット: 火力と遠赤外線の効果が低い
マングローブ炭	120～160円	◎	約10分	約1時間	メリット: 安価で着火しやすい デメリット: 炎や煙が上がりやすい
白炭(備長炭)	1500～1800円	×	約30分	3～5時間	メリット: 火力が強い デメリット: 他の炭と比べてかなり高価

推奨されている固形燃料は着火剤を使用しているので火付けがしやすいです。その反面、火柱が立ちやすく、ニオイがします。価格的にも多少割り高です。

豆炭は安価で火がつけやすいんですが、遠赤効果が薄いのと、燃焼後の灰には微量ではあるが石炭由来の各種有害物質や重金属などが残っているので、各自治体の処理に従って廃棄する必要があります。

オガ炭は火がつけにくいですが、ニオイや煙が少なく長時間燃焼してくれるというメリットがあります。

人によって考え方は違いますが、練炭コンロで常時火種をつけておくのであれば、オガ炭が一番適していると考えています。毎回毎回着火するとなると手間ですが、火種があるところに追加でオガ炭を足していくなら、手間はないです。

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2024.05.16

練炭コンロと七輪の違い

炭を使った調理や暖房の方法として、練炭コンロと七輪は長らく多くの家庭で愛用されてきました。しかし、これら二つの道具は、見た目や使用方法が似ているため、どちらを選ぶべきか迷ってしまう方も多いでしょう。そこで、このセクションでは、練炭コンロと七輪の主な違いやそれぞれの特徴、使用シーンについて詳しく解説していきます。

特徴の違い

• 練炭コンロ:

• • 閉じた構造: 練炭コンロは、炭を完全に囲む形で設計されており、火力の調整が容易です。
  • 安全性: 閉じた構造のため、火の飛び散りや炭の落下のリスクが低い。
  • 燃焼効率: 炭の燃焼効率が高く、長時間の使用に適しています。
• 七輪:

 

• • 開放型: 七輪は開放型の構造で、炭の火力を直接感じることができます。
  • 伝統的な雰囲気: 日本の伝統的な雰囲気を楽しむことができ、居酒屋や古民家などでよく見られます。
  • 火力の強さ: 炭の火力が直接伝わるため、強火での調理に適しています。

いかがでしたか？

炭ストーブや七輪といった伝統的な道具も魅力的ですが、練炭コンロはその入り口として、多くの方に試していただきたいアイテムです。

最後に、炭を使う際は安全に十分注意し、楽しみながら日常に取り入れてみてください。炭の魅力を存分に感じることができるでしょう。