今回ご紹介するのは、充電式ドリルです。
充電式といえば、マキタのバッテリーで動くタイプが定番ですが、今回取り上げるのは本家マキタではなく、中国メーカーのKachiari(カチアリ)製モデル。
このブログでは何度も登場しているお馴染みのメーカーで、「コスパの高さ」と「品質の安定感」が魅力です。中華製の中にはスペックが信頼できない製品も多い中で、Kachiariは実測や使用感でも高い評価を得ています。
Kachiariのラインナップは幅広く、マキタ18Vバッテリー対応の電動工具は現在13種類。毎年新モデルが追加されており、一度使ったユーザーが別の機種も買い足す“リピート率の高さ”も特徴です。
今回のKachiari充電式ドリルに近いマキタ純正モデルは、DF487D(40N・m)とDF484D(60N・m)の2機種。この記事では、それらとのスペック比較や実際の使用レビューも交えて解説していきます。
Kachiari 充電式ドリルの特徴、スペックは?
パワフルな18V・45N.mトルク
最大45N.mの出力で、木工から鉄工まで幅広い作業に対応。穴あけやネジ締めもスムーズにこなせます。
21+1段階のトルク調整&2段変速
トルクは細かく21+1段階で設定可能。さらに高/低の2段変速に対応し、作業内容に合わせたスピード調整ができます。
無段階スピードコントロール
トリガーを握る力加減で回転数を微調整可能。ゆっくり回す細かい作業から高速作業まで、自由度が高いです。
正逆転切替&安全ロック付き
ネジ締め・ネジ緩めはレバー操作で簡単に切替。中央位置でロックでき、不意な誤作動も防げます。
軽量設計で扱いやすい
本体重量は約0.86kgと軽く、女性や初心者でも長時間使いやすい設計です。
暗所でも安心のLEDライト
スイッチを引くと自動でLEDが点灯。暗い場所や奥まった部分の作業もラクに行えます。
マキタ18Vバッテリー互換
BL1830、BL1840、BL1850、BL1860などのマキタ18Vバッテリーに対応(別売)。既にバッテリーを持っていれば使い回せます。
主な仕様
- 電圧:18V(バッテリー別売)
- 最大トルク:45N.m
- 無負荷回転数:低速0〜450rpm/高速0〜1800rpm
- トルク調整:21+1段階
- チャック能力:1.0〜10mm
- 穴あけ能力:鉄工10mm/木工20mm/石材10mm
- 重量:約0.86kg
- 機能:ブラシレスモーター、正逆転切替、安全ロック、LEDライト、コードレス設計
開封してみました
後日レビューします
使ってみました
後日レビューします
動画収録してみた
後日掲載
評価を分析しました
Amazonで実際に購入した人の評価を分析しました。ヤラセっぽい評価は排除。実際に購入に役立つと思われるような部分を中心に抽出して、5段階評価のうちの3とか2ぐらいの評価を重要視しています。1は殆どクレーマー気質である場合があるので参考程度にしています。
良い評価(実用的な長所)
-
価格と性能のバランスが非常に優秀
マキタや他社高額モデルの数分の一の価格で、DIYや軽作業には十分なパワーと機能を備えている。複数台そろえて作業補助用にも向く。 -
軽量&コンパクトで取り回しが良い
狭い場所でも使いやすく、長時間作業でも腕の負担が少ない。ヘッドが小さく脚立上でも扱いやすい。 -
パワーとトルク調整機能が優秀
トルクを低めに設定すればビスの頭を潰す心配がなく、最大トルクでは硬めの木材や金属にも対応可能。振動モード付きモデルならブロックやコンクリートにも穴あけできる。 -
軸ブレが少ない
安価ながら回転時の芯ブレがほとんど感じられず、穴あけやビス打ちが正確に行える。 -
マキタ互換バッテリーが使える
既存のマキタ18Vバッテリーをそのまま使えるため、本体のみ購入でコスト削減できる。 -
レスポンス良好で操作感が良い
トリガーの強弱で回転速度を細かく調整可能。軽快に回転し、作業のテンポが崩れない。 -
作りの質感が値段以上
チャックや外装の精度が高く、見た目や手触りも安っぽくない。DIYレベルでは耐久性にも期待できる。 -
メーカーサポートが迅速
部品不良があった場合も新品交換など、素早く丁寧な対応をしてくれる。
悪い評価(注意点や短所)
-
耐久性は未知数
購入直後の使用感は良好だが、長期使用での耐久性はまだ不明という声が多い。 -
速度切替やトルク切替が固い
切替レバーが硬く、慣れるまで操作しづらい。時間とともに馴染む場合もある。 -
バッテリー装着部にガタつきあり
一部ユーザーは取り付け時の安定感に欠けると感じている。 -
LEDライトが暗い
狭所作業や暗所での補助照明としてはほとんど役に立たないという意見もある。 -
モーター音が大きめ
動作音が耳障りに感じられる場合がある。 -
本体が軽すぎて作業時の押し付け力が不足
加工時にもう少し重量があったほうが安定すると感じるユーザーもいる。
マキタの充電式ドライバドリル(DF484D、DF484D)との比較
やはり、本家マキタが販売する充電式ドライバドリルと性能を比べてみたくなりますよね。今回は、マキタの18V仕様モデルの中から、最大トルク40N・mの「DF487D」と、最大トルク60N・mの「DF484D」を比較対象にしました。
Kachiari充電式ドリルは最大トルク45N・mなので、性能的にはDF487DとDF484Dの中間あたりに位置するイメージです。
項目 | Kachiari 充電式ドライバー | マキタ DF487D | マキタ DF484D |
---|
電圧 | 18V(マキタ18Vバッテリー互換) | 18V | 18V |
最大トルク | 45N・m | 40N・m | 60N・m |
トルク段数 | 21+1段階 | 20段階 | 21段階 |
回転数(高速) | 0〜1,800rpm | 0〜1,700rpm | 0〜2,000rpm |
回転数(低速) | 0〜450rpm | 0〜500rpm | 0〜500rpm |
チャック能力 | 1.0〜10mm | 1.5〜13mm | 1.5〜13mm |
穴あけ能力(鉄工) | 10mm | 13mm | 13mm |
穴あけ能力(木工) | 20mm | 36mm | 38mm |
重量(バッテリー込) | 約0.86kg(バッテリー別売) | 1.6kg | 1.7kg |
モーター | ブラシレス | ブラシレス | ブラシレス |
LEDライト | ○ | ○(1灯) | ○(2灯) |
防滴・防じん | 記載なし | APT | APT |
その他機能 | 正逆転切替、安全ロック、コードレス設計 | 2段変速、手締め機能 | 2段変速、オールメタルギヤ |
標準価格(税別) | 約3,184円(本体のみ) | 20,800円(本体のみ) | 23,400円(本体のみ) |
今回の比較では、まず目を引くのが価格差です。充電式ドリルは本体のみで3,000円台と、マキタのDF487D(約2万円)やDF484D(約2.3万円)と比べて、桁違いに安価です。しかも重量は約0.86kgと軽量で、長時間の作業や女性・初心者でも取り回しやすいのが大きな特徴です。
一方で、耐久性・防塵防滴性能・穴あけ能力ではマキタが優勢です。DF487DもDF484Dも、プロ現場を想定した「APT(防滴・防じん)構造」を採用しており、雨天や粉塵の多い環境での使用にも対応。さらに穴あけ能力は木工で36〜38mm、鉄工で13mmと、Kachiari(木工20mm・鉄工10mm)を大きく上回ります。
パワー面では、Kachiariの45N・mはDIYや一般的な木工・家具組み立てには十分ですが、DF484Dの60N・mには及びません。DF487D(40N・m)とはほぼ同等かやや上といった印象です。ただし回転数はKachiariが高速1,800rpmと、DF487D(1,700rpm)よりわずかに速く、軽作業では効率的な場合もあります。
総合すると、コストパフォーマンスと軽さを重視するならKachiari、過酷な環境や大径穴あけ、高トルクを必要とする作業ならマキタという棲み分けが見えてきます。日曜大工や屋内でのDIY用途であれば、Kachiariでも十分に実用的と言えますが、建築現場や連続的なヘビー作業ではマキタの信頼性と耐久性が活きてきます。
おすすめの使い分け
こんな人には… | Kachiari 充電式ドライバー | マキタ DF487D / DF484D |
---|---|---|
価格を抑えたい | ◎ 圧倒的に安価(3,000円台) | △ プロ仕様のため高価格 |
軽さ・扱いやすさ重視 | ◎ 約0.86kgで取り回しやすい | △ 1.6〜1.7kgでやや重い |
家具組み立て・日曜大工 | ◎ 必要十分なトルクと回転数 | ○ パワーはあるがややオーバースペック |
過酷な環境で使用 | △ 防滴・防じんなし | ◎ APT構造で現場向き |
大径穴あけや高負荷作業 | △ 木工20mmまで | ◎ 木工36〜38mm、鉄工13mm |
長時間・連続作業 | ○ 軽いが発熱や耐久性に注意 | ◎ プロ向け耐久性 |
まとめ
充電式ドリルは、価格と性能のバランスに優れ、DIYや軽作業に十分なパワーと使いやすさを兼ね備えています。軽量でコンパクトな設計に加え、マキタ互換バッテリーが使える点もコストパフォーマンスの高さを後押しします。
一方で、耐久性や操作性に関しては今後の使用で見極めが必要ですが、初期の評価は非常に好印象です。これからDIYや日常のちょっとした作業に手頃な電動ドライバーを探している方には、有力な選択肢となるでしょう。