【レビュー】モンベル ULコンフォートシステム エアパッド 180の評価

スリーピングマット

ソロキャンプ用にコンパクトなmont-bell「U.L. コンフォートシステム エアパッド 180」を5泊ほど使ってみた『デジャヴさん』(52歳/男性)に実際の使用感や特徴などをインタビューしました。

モンベル ULコンフォートシステム エアパッド 180

実際購入して良かった点、悪かった点など、伺っていますので、ぜひ参考にしてくださいね。

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mont-bell(モンベル) U.L. コンフォートシステム エアパッド 180を購入しようと思ったきっかけ

↑自転車旅のワンシーン

休日は自転車(折り畳み小径車)によるソロツーリングキャンプを楽しんでいます。旅を快適に過ごす上でスリーピングマットは重要な役割を担います。自分の旅スタイルにとって、もっとも使いやすい製品を探していました。

実は既に2タイプの製品を所有していたのですが、それぞれに難点あって満足感がイマイチ。そうしますと残る選択肢は、今回ご紹介するエア注入式の製品ということになったのです。スリーピングマットの種類にはそれぞれに長所短所があるので、実際に自分で使ってみないと分からないものです。

このエア注入式はこれまで敬遠していたのですが、ちょうどお目当てのモンベル製品がリニューアルしたということもあり、最後の手段として購入することにしてみました。

U.L. コンフォートシステム エアパッド 180を知ったきっかけは?

まずはモンベルの公式ウェブサイトでラインナップと仕様を確認します。サイズがたくさんあるので、どのように使うのかをシミュレーションしながら絞り込んでいきます。

品定めができたところで、今度はモンベルの直営店で現物を確認させてもらいました。自分の用途をスタッフさんに伝え、相談したりアドバイスをいただきます。

購買欲が高まると大事なことを見失ってしまいがちなので、ここは慎重に事を進めます。そしてメリットもデメリットも納得の上で、その場で購入を決めました。

ソロキャンプ用のコンパクトなスリーピングマットを買う際に重要視したポイントとは?

私がソロキャンプ用のスリーピングマットを購入しようと思ったときに重要視したのは以下の3つです。

  1. 自転車への搭載を考えて、少しでも軽量でコンパクトになること
  2. 腰が痛くならない寝心地
  3. メーカーの信頼性、アフターサービスの充実度

購入に迷ったソロキャンプ用のコンパクトなスリーピングマットは?

購入に迷ったソロキャンプ用のスリーピングマットは以下の商品です。

U.L. コンフォートシステム アルパインパッド25 150

  • ブランド:モンベル
  • 価格 ¥9,000 +税
  • 品番#1124660
  • 商品情報
    抜群の軽量・コンパクト性を実現した登山に最適なモデルです。独自のマミー型形状を採用することで、抜群の軽量・コンパクト性と快適性を両立しました。4サイズをラインアップし、さまざまな登山スタイルに対応します。
  • 仕様
    【素材】表地:30デニール・ポリエステル・リップストップ[TPUラミネート]
    クッション材:ウレタンフォーム
    【重量】556g(571g) ※( )内はスタッフバッグを含む総重量です。
    【カラー】サンセットオレンジ(SSOG)
    【サイズ】長さ150×幅50×厚さ2.5cm
    【特長】リペアキット付属/スタッフバッグ付き
    【収納サイズ】φ14.5×25cm

サーマレスト Zライト ソル レギュラー

  • ブランド:サーマレスト
  • 価格 ¥7,200+税
  • カラー シルバー/レモン
  • 大きさ 51×183cm
  • 重量 410g
  • 材質 架橋ポリエチレン
  • 厚さ 2cm
  • 収納サイズ
    (長さ×直径) 51×13×14cm
  • R値 2.6
  • 生産国 Made in USA

比較要素は以下です。

1.クローズドセル

スリーピングマットは大きく分けて3種類あります。まずわたしが最初に購入したのはクローズドセルタイプの定番品「サーマレストZライト ソルのレギュラーサイズ」です。

断熱発砲素材の折りたたみ収納タイプとしては最も有名な製品ですね。軽くて設営が簡単、丈夫でパンクする心配がないのは絶対的な安心感が得られます。

一方デメリットとしては、地面の凹凸の吸収力には限界がありますので、ある程度テントの設営場所を選ぶ必要がありました。

↑サーマレストZライト ソル レギュラー(左)とU.L. コンフォートシステム エアパッド 180(右)

それにも増して難点だったのが、大きくてかさばること。当然購入する前から分かっていたことではありますが、想像以上に自転車への固定が面倒で走行中もそれなりに気を使うことになります。

よって次なる製品を検討することにしました。

2.半自動膨張式

ウレタンフォームが内蔵されており、バルブを開くだけでもある程度空気が注入されるタイプです。最後は好みの圧力まで自分で空気を吹き込みます。

製品の特性上、パンクすると機能を果たさないというデメリットがあることから、国内の有名ブランドであるモンベル製品から選ぶことにしました。信頼性とアフターケア、そしてコストパフォーマンスの良さが魅力です。

購入したのは「U.L. コンフォートシステム アルパインパッド」です。厚みはラインナップ中で最も薄い25です。(冬山登山でもなければこの厚み十分だと思います)そして同ブランドのU.L. コンフォートシステムピロー(#1124671)をジョイントして使うことから、長さは150をチョイスしました。

この製品については事前にモンベル直営店で現物を試させていただくことができましたし、また実際のキャンプで使用したときも寝心地は良好でした。しかし一晩過ごしてみると、どうしても腰や背中が痛くなってしまうのです。

前述のZライト ソルでも同じ感じだったので、これらの製品が悪いというのではなく、わたし個人との相性だと思います。特に腰を患ってはいないのですが、体重を背中全面で均等に分散するマットじゃないと、朝起きた時にどうにも体が固まってしまい辛いのです。さらに連泊したときのことも考えれば、疲労を積み重ねているようでは楽しいキャンプができません。

なおアルパインパッドのシリーズにはもっと厚みのあるタイプもありますが、そうすると重量と体積がかさみ、別の意味で旅の快適さが遠のいてしまいます。なんとか解決する方法はないかと次なる製品を検討することになるのです。

3.エア注入式

一般的な特徴として、厚みがあって寝心地が良いといわれるのですが、以前店頭のサンプルで実際に試させていただいた時には、モコモコする不安定さが気になったので、これまで敬遠していました。しかしここまで来たら試すほかありません。

ちょうどそんな折、モンベルのU.L. コンフォートシステム エアパッドがリニューアルしたので、藁にもすがる思いで購入してみました。

注意したのは長さのチョイス。このスリーピングマットは膨らませたときの厚みが7cmもあり、手持ちのU.L. コンフォートシステムピローを同じ地面に並べて設置する方法では高さが得られません。

↑U.L. コンフォートシステム エアパッド 180を膨らませた状態

よってスリーピングマットの上に枕を重ねて使用することから、長さは180をチョイスしました。

枕のズレ防止になるジョイントシステムもあって便利なのも見逃せませんでした。

↑U.L. コンフォートシステムピローをU.L. コンフォートシステム エアパッド 180に重ねて接続

U.L. コンフォートシステム エアパッド 180の特徴、性能

U.L. コンフォートシステム エアパッド 180
ブランド:モンベル
価格 ¥9,500 +税
品番#1124667

仕様
【素材】(表地)30デニール・ポリエステル・リップストップ[TPUラミネート]
【重量】504g(514g) ※( )内はスタッフバッグを含む総重量です。
【カラー】シアンブルー(CNBL)
【サイズ】長さ180×幅50×厚さ7cm
【特長】リペアキット付属/スタッフバッグ付き
【収納サイズ】φ11×20cm

■写真ap09または10

リニューアルしたことで、前モデルよりも保温性が高まり形状も無駄を切り落として軽量化されています。

また同ブランドのポンプバッグ(#1124674)やピローなど、システム化されたオプション品が充実しており、それらはとても実用的です。

↑ポンプバッグとU.L. コンフォートシステム エアパッド 180

これまでに購入してきた3タイプのスリーピングマットで比較すると、軽さではZライト ソルに負けますがコンパクトさは圧倒的に優位となります。最大に空気を入れた状態だと7cmの厚みになりますので、多少地面の凹凸があっても全く気になりません。

その他、リペアキットと収納するスタッフがッグが付属します。

↑U.L. コンフォートシステム エアパッド 180をスタッフバッグから取り出したところ

↑U.L. コンフォートシステム エアパッド 180のジョイントシステム

U.L. コンフォートシステム エアパッド 180のメリット

早速5泊ほど使用してみたところでその感想をまとめてみました。

↑U.L. コンフォートシステム エアパッド 180、アルパイン ダウンハガー サーマルシーツ、U.L. コンフォートシステムピローの3点の使用例

コンパクトは正義!?

なんといってもコンパクトになること、これが一番助かりました。 他の荷物に埋もれてしまい、持ってくるのを忘れたのかと思うぐらいです。

↑500mlペットボトルとU.L. コンフォートシステム エアパッド 180

小径自転車の旅で荷物はスリムなほど楽で、やはりこの部分がとても重要なことだと改めて痛感しました。

空気入れが簡単

ここでこの製品をお勧めできるのも、オプションのポンプバッグがあるからです。もしそうでなかったらこのタイプの空気入れは大変な作業でめまいがするほど。特に夏の暑い時などは最も避けたい作業になります。

またそのポンプバッグもスタッフバッグとして使用できるので、煩雑になりがちなテント内での荷物や着替えの整理に使えて、無駄にならない設計なのが嬉しいところです。

↑ポンプバッグで空気を入れるところ

↑空気入れの動画(モンベル公式)

腰に優しい!

これは店頭で試せるくらいの時間ではなかなか分からないので、実際に使ってみて腰の負担が軽かった時にはとても嬉しく思いました。

十分な厚みがあるので、横になった時の腰が浮いた部分にもフィットするように、空気を少しずつ抜いて調整することが可能なのです。

↑サーマレストZライト ソル レギュラー(上)とU.L. コンフォートシステム エアパッド 180(下)厚みの比較

この調整も、寝たままバルブに手を伸ばして行えます。これで朝目覚めた時の快適さが格段に向上しました。

保温性について

もっとも気温が低くなったとき(明け方)で、8度という日がありましたが、特に不都合なく寝ることができました。もし真冬ならば追加の防寒対策が必要になるかもしれませんが、それは他のタイプでも同じだと思うので、とりあえずこのスペックに満足です。

U.L. コンフォートシステム エアパッド 180のデメリット

テント内で座りにくい

テント内で作業を行うときのクッションとしてはちょっと使いにくいところがあります。部分的に腰を下ろしてしまうと、空気の逃げ場がなくなりとても負担がかかります。

逆に圧力がかかりすぎないように空気を抜いてしまうと、お尻は地面にくっついてしまうので、座布団としての機能を果たしません。

パンクの危険性について

どうしても製品の仕様上、パンクの心配があるのは無視することができません。対策としては、パンクしても大丈夫な環境下でしかキャンプを行わないことでしょうか。

地面が芝生だったら大丈夫でしょうけど、もし睡眠不足になってしまっても無事帰れるくらいの圏内にしておくとか。どれくらい耐久性があるものなのか、これから使っていかないと分かりませんが、ある程度の覚悟は必要なのかと思っています。

リペアキットについて

付属していても過信してはいけません。詳しい方に伺ったのですが、実質現地では直せないと思っていたほうが懸命だとのこと。

↑U.L. コンフォートシステム エアパッド 180 付属のリペアキット

それは、どこに穴が空いているかわかりにくく、わかったとしてもパッチが接着できるまで数時間かかるからです。やはり覚悟しておくしかなさそうですね。

U.L. コンフォートシステム エアパッド 180の総合評価

ショップの展示品で実際に寝てみて比べた時には不安定に感じたのですが、しかし実際にキャンプ場で使ってみると、その時の印象は何だったのだろうというくらい普通に睡眠がとれて驚きました。

わたしのもう一つの旅スタイルとして車中泊も楽しんでいるのですが、今までは車内をフラットにするためにブランケットや着替えなどを駆使して苦労していました。しかしこのU.L. コンフォートシステム エアパッドがあればポンと敷くだけで済むのではないかと、次なる機会を楽しみにしています。

↑アルパイン ダウンハガー サーマルシーツ(寝袋)とU.L. コンフォートシステム エアパッド 180(右)

モンベル ULコンフォートシステム エアパッド 180

U.L. コンフォートシステム エアパッド 180の口コミ・評判は?

U.L. コンフォートシステム エアパッド 180のネットでの評判を調べてみました。以下、良い口コミ、悪い・要望などの口コミをどうぞ。

良い感想や効果があった口コミ

  • コンパクトサイズになり、携帯に便利です。寝心地もとても快適です。180cmで85kg程度の私で問題ないです。
  • 肺活量に個人差はありますが、口で膨らませても、比較的すぐ膨らみます。
  • 含ませると厚みがあって寝心地は抜群です。そして、コンパクトになるのでとても重宝します。

悪い感想や要望などの口コミ

  • 横幅が少し狭いです。
  • ポンプバックなしだと疲れますので用意した方がいいですね。

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テント泊の準備着々と…。

U.L. コンフォートシステム エアパッド 180の購入を考えている人へアドバイス

今回ご紹介した製品について申し上げますと、モンベル純正のポンプバッグを同時に購入することをお勧めします。呼気を使わないことで内部にこもる湿気を防ぎ、製品を痛めないという意味にも繋がります。

また普段の取り扱い方も大切です。収納するときは鋭利なものと隣り合わせないこと。テント内では地面の石など尖った部分がなるべく伝わらないように、グラウンドシートやフロアマットを併用することなどが基本的な対策となります。

↑U.L. コンフォートシステム エアパッド 180を折りたたんで丸めるところ

そして汚れをそのまま放置しないこと。皮脂などで生地が痛めばそれもパンクの原因となるからです。

なお同製品にはワイドモデルがあります。体格の大きい方や、自分は寝相が悪いんだけどという方はこちらを選ぶとよいでしょう。

スリーピングマットの選択において、絶対的な正解というものがありません。それぞれの特徴を理解して、自分の用途に合ったものを選ぶことになります。

わたしは当レポートのようにかなり遠回りをしましたが、皆さんはこういった情報をベースに賢く選択してくださいね。

デジャヴ
「デジャヴ」の記事一覧です。

【番外】U.L. コンフォートシステムの関連記事

モンベル マット r値とは

R値(R-value)は、アウトドア用品の中でも特に寝袋やスリーピングパッド(マット)の熱伝導率を表す指標です。この値が大きいほど、地面からの冷気を遮断する能力が高いとされています。つまり、R値が高いほど保温性が高く、より寒冷な環境でも快適に過ごすことができます。

モンベルのマットのR値は、製品によって異なります。製品の詳細情報や説明書、またはモンベルの公式ウェブサイトなどで確認することができます。キャンプや登山などの活動において、自分がどのような環境で使用するのか、どれだけの保温性が必要なのかを考慮して、適切なR値のマットを選ぶことが重要です。

購入の際の目安

  • R値1以下: 夏季のキャンプや室内での使用に適しています。地面からの冷気をそれほど気にする必要がない状況で使用します。
  • R値1~3: 春や秋のキャンプに適しています。少し冷える夜でも快適に過ごすことができます。
  • R値3~5: 寒冷な環境や雪山でのキャンプに適しています。地面からの冷気をしっかりと遮断し、体温を保つことができます。
  • R値5以上: 極寒の環境や冬季の雪山でのキャンプに適しています。非常に高い保温性を持っています。

これらの目安を基に、自分がどのような環境でキャンプをするのか、どれだけの保温性が必要なのかを考えて選びます。例えば、夏季のキャンプがメインであればR値1以下のマットを、冬季の雪山キャンプがメインであればR値5以上のマットを選ぶと良いでしょう。

ただし、R値が高いほど保温性は高いですが、その分重量や収納サイズが大きくなる傾向にあります。そのため、ハイキングやバックパッキングなど、携行性が重要な場合は、適切なバランスを見つける必要があります。

また、個々の体感温度は人それぞれなので、自分がどの程度の寒さに耐えられるか、またはどの程度の保温性が必要かを自己判断することも重要です。

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